安全運転中央研修所の体験談

南甲府安全運転管理者協議会
横河マニュファクチャリング(株) 甲府営業所
矢﨑 彰治
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茨木県ひたちなか市の安全運転中央研修所で4日間に亘り実施された研修は、研修所の施設に泊まり込み、理論8時限、実技15時限、その他2時限と25時間にも及ぶものでした。理論講習では、安全運転管理者の法令に定める業務基準や具体的管理手法といった管理に関わる部分と、車両の仕組みや機能・限界について学びました。実技講習では、日常点検や運転姿勢の重要性から始まり、ブレーキ操作、スキッド走行、危険回避、夜間研修など、理論講習で理解した「車両性能の限界を超えた際に生じる挙動の変化」や「人間のもつ能力の限界と危険に近づかないための運転行動の重要性」について実際に体験をして学びました。まさに理論と実技を一体とした専門的で実践的な研修だと感じました。
私自身、研修中は終始運転姿勢を強く意識していました。座面の座り位置、シートの前後調整、背もたれの角度、どれかひとつでも間違えると、ハンドル操作やブレーキ操作に影響が出てしまい、普段は気にならない小さな影響でも、課題(急制動や回避)に対応することができないことを身をもって経験したからです。逆に正しい姿勢で運転をすることで、ゆとりをもって対応ができることも経験できました。危険回避研修では、パイロンや水柱によるものですが、一般道では、人身事故にも繫がってしまうこの小さくも重大な変化に気づくことができ、正しい姿勢を身につけ、その重要性を理解し、経験できたことが今回の研修の一番の成果だと思っています。
弊社では昨年、例年にないほどの通勤交通災害が発生していたため、従業員への指導方法を学ぶ良き機会と捉えて本研修を申し込みさせていただきました。貴重な研修に参加をさせていただけたことに本当に感謝いたしております。今後は本研修で身につけた知識と技術を安全運転指導者として積極的に活用し、安全運転管理の向上に勤しんでいきたいと思います。

南アルプス安全運転管理者協議会
(株)飯丘観光
新津 智
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この度は、第8期安全運転管理課程(4日間)に参加させていただきありがとうございました。
今回受講した過程において、実技では、無理な運転や周囲の状況に合わない運転により、車はどのような動きをしてしまうのか、夜間の自車や対向車のライトの光で物体や人がどのように見えるのか・見えなくなるのか等、大変貴重な体験をすることができました。また、講座では道路交通法や予測運転の重要性を教えてもらいました。
特に印象に残っている研修内容が3つあります。
1つ目は、滑りやすい路面(摩擦係数0.2や0.4)で急ブレーキ、急ハンドル、急加速をしたときに、車は正常な制御ができない状態になってしまったことです。10㎞/hのスピードの違いでも、制御できない度合いが大きく変わりました。このような路面では、スピードを抑えることが重要だと体験できました。
2つ目は、定速で走行中に障害物を避けるため、信号が表示された方向(右か左)に1車線分移動するとき、0.5秒反応が遅れるだけでも障害物を回避できなかったり、1車線以上はみ出してしまったりしたことです。メータを見るだけでもその時間が経過してしまいますが、より短い時間で周囲に視線を戻すことが重要だと体験できました。
3つ目は、運転姿勢を正すことで運転中の動きが改善されることです。例えば、ブレーキを素早く踏めること、ハンドルの操作を正確に出来ること、より広い視界が確保できることを体験しました。
現在、私は、日々の業務でバスの運転をしています。会社では、「安心・安全最優先、事故0への挑戦」をスローガンに社員全員で安全運転に取り組んでいます。大きな車体を動かしていますので、万一事故が起きると被害が大きくなってしまいます。この度研修で得たこと学んだことを常に胸に刻み、安全運転を心がけて日々の業務に努めていきたいと思います。

甲斐韮崎安全運転管理者協議会
峡北広域行政事務組合韮崎消防署
坂本 弘行
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今回「2023年度第8期安全運転管理課程」を受講させていただきました。運転免許を取得してから約30年間、毎日当たり前のように自動車を使用し、知らず知らずのうちに身に付いた癖が、自動車を運転する上で本当の安全とは言えないものであることに気付かされる良い機会になりました。
自動車の運転は、見たものを認知し、判断し、操作する繰り返しであり、日常的に行っている当たり前の事です。研修では、この当たり前を実技等でわかりやすく体感でき、自らが考え行動するための材料を与えてくれる内容でした。
準備体操を行い自身の体調を確認し、教習車へ乗り込みます。まずシートとおしりの間に隙間ができないように、しっかりと深く座ります。次に左足を伸ばしてブレーキペダルの後ろ側の駆け上がり(斜めに上がっているところ)に足裏がしっかり付くまでシートを前に出します。ハンドルの上部に両手を伸ばし、手の平が付くまで背もたれを起こしたら、運転姿勢の完成です。シートベルトを締め、ミラーを合わせ、周囲の安全確認を行い、アクセルを踏み込みます。60㎞まで加速し、ブレーキを力一杯踏み込み停車させます。すると教官から「ブレーキの踏みが弱い。シートを1ノッチ前へ!」と指導を受けました。修正し再チャレンジすると、教官から「ナイスブレーキ!!」との声がかかりました。私は、たった1ノッチで変わったブレーキ操作とそれを見逃さない教官の観察力に驚きました。
4日間の受講で感じた1ノッチの差や数キロ数メートルで状況は一変することなど学んだことや感じたことを職員に伝え、安全の輪が広がるように、努めていきたいと考えています。

鰍沢安全運転管理者協議会
峡南広域行政組合消防本部
渡邉 亨
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この度は、鰍沢地区安全運転管理者協議会から推薦をいただき、「第8期安全運転管理課程(4日間)」を受講させていただきましたことに感謝申し上げます。
受講するにあたり、私は勤務先の職員に「交通安全」「安全運転」を指導する管理職という立場であることから、研修内容にある教育心理学、教育の手法や基本理念等職場教育で活かせる知識の習得を目的に参加させていただきました。
数年に一度降るか降らないかといわれるほどの大雪に見舞われ、天候不良の中、研修が始まり、入所式のオリエンテーションで教官から言われた「目から鱗が落ちる経験ができます。」という言葉がとても印象的でした。
課程は、理論と実技による内容で、理論では「管理者の使命及び業務基準」、「交通危険学」、「運転適性検査法」等について学び、実技では「運転姿勢」、「車両の限界」、「ブレーキング」、「夜間研修」等の運転技術に関することを学びました。
理論では、「安全運転管理者に関する法令」において、管理者の使命を子細に教授いただき安全教育を行う上で「時間がない、お金がない」では済まされないことを改めて実感させられました。
実技では、「ブレーキング」において、ブレーキ操作の難しさや、止まる限界が印象深く、指定速度をほんの数キロメートル超過しただけでも、操作行動に遅延が生じ、ブレーキの制動距離も伸びてしまい車両を止めることが難しいことを実感しました。
また、「夜間研修」では、ハイビーム(走行用前照灯)とロービーム(すれ違い用前照灯)の使い分けについて学びました。特に印象に残ったことは、ハイビームでは「蒸発現象」が顕著に現れる点でした。職場教育の中では、緊急走行中はハイビームでの走行を推奨していますが、蒸発現象により回転灯やウィンカー類の視認障害が出てしまうことについて再認識させられました。
今回研修を受ける中で、さらに感じたことは、指導教官の方々のマニュアル化された指導要領についてです。実技車両や機材の準備だけでなく、天候不良時のバス手配の配慮まで、すべてが順調で抜けのない動きに感銘を受けました。
終わりに、今回の研修で「目から落ちた鱗」を職場教育に活かし、リスク管理の徹底や危機管理対策を推進し、安全運転を心がけるよう職員に指導していきたいと思います。

富士吉田安全運転管理者協議会
富士五湖消防本部
南畑 寛
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この度、富士吉田地区安全運転管理者協議会の推薦をいただき、茨木県ひたちなか市の自動車安全運転センター安全運転中央研修所において、「第8期安全運転管理課程(4日間)」を受講する機会をいただき、心より感謝申し上げます。
本会場は広大な敷地内に多種多様な設備及びコースが設置されており、「安全運転管理者の使命」及び「交通危険学」をメインに理論8時間、実技15時間の課程を4日間にわたり学ばせていただきました。
近年、世代によっては車離れもささやかれる中、各自動車メーカーによる最新の安全装置開発など、自動車社会は日々進化しているように感じます。本課程では自動車の性能についての限界と、人間の予測や認知についての限界を実際に運転し体験することで、安全運転への心掛けに繋がっていくという事が理解できました。
私自身、消防職員として25年勤務する中で、常日頃より安全運転を心がけるように努めていますが、消防を取り巻く環境も日々変化しているのが現状で、大規模な災害等が発生した際は、緊急消防援助隊への派遣等もあり、長時間の運転に直面する場合もあります。正しい安全運転姿勢から正しい情報を得て、これから起こりえる危険予測を十分に察知し、安全第一の業務に邁進していきたいと思います。
本課程を担当して下さった3名の担当教官には4日間にわたり大変貴重な理論及び実技を教えていただき感謝しています。この貴重な経験を安全運転指導者として消防職員に正しい運転姿勢を指導し、組織の安全運転向上に繋がるように努めていきたいと思います。

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