安全運転中央研修所の体験談

甲府安全運転管理者協議会
株式会社関電工山梨支店
平山 雄三
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今回、4日間にわたる当研修への参加が決まった時、最初に思い浮かんだことは4日間も座り続けて講義を聞き、ビデオを観たりするのも大変だなという安直なものでした。

しかし実際は、茨城県にある安全運転中央研修所の広大な敷地内に設置された特設コースにおいて、車を運転する時間の方が圧倒的に多いという研修内容であることが分かり、改めて期待と不安の入り混じる中での参加となりました。

その研修内容についても、ABS(アンチロックブレーキシステム)の特性を体感するため急ブレーキを踏み踏み込むものや、水が撒かれた特殊なコースで車体がスピンするような挙動を体験するなど、日常運転では遭遇しない(したくない)カリキュラムが用意されており、車両制動の限界を知ることが安全な運転への心掛けに繋がっていくという研修の主旨が理解できました。

私自身、10年以上前になりますが、信号停止中に後方からノーブレーキで追突された経験があり、それ以来車に乗るという行為に対し恐怖心のような感覚が拭えないせいか、正直運転すること自体が好きではありませんでした。ただそれが今回の研修で学んでいくうちに少しずつ考え方が変わっていったのも事実です。特に、普段運転する際には視界を大きく確保することに加えて、余裕のあるハンドル操作を行えるように正しい運転姿勢を保つことが重要であることを実際に体験したことで、今では少し運転を楽しめるようになったと実感しています。

最後に、教官から教えられた言葉で強く残っているものがあります。「車と包丁はよく似ている。車も包丁も上手に使えば自分も他人も楽しい時間を過ごせるが、反対にその使い方を誤れば自分も他人も傷つけてしまう」。常にこの言葉を忘れないよう今後も安全運転を心掛けていきたいと思います。

北杜安全運転管理者協議会
北杜市役所
小林 弘幸
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はじめに、今回は安全運転中央研修所における研修に参加させていただきありがとうございました。

私が参加した「第9期安全運転管理課程」では、実技15時間及び講座8時間を4日間かけて実践しました。

実技では特に「運転姿勢」について学べたことが、自分自身の運転や考え方に大きな変化を与えたと感じています。日頃、自分自身の車両は勿論、職場の公用車でもつい怠ってしまう「正しい運転姿勢」ですが、周りの死角を減らし、万が一の急ハンドルや急ブレーキへの対応を可能としてくれます。実技研修ではABS(アンチロックブレーキシステム)が作動するような急ブレーキを何度も踏む場面があり、車両に乗り込む際は常に「正しい運転姿勢」を気にする習慣が身に付きました。

講座では危険感受性や危機管理について、画像や図を用いて分かり易く説明を受けるとともに、参加者同士の話し合いから自分自身では見落としていた危険個所の気付きに繋がることもありました。また、「警察庁方式運転適性検査」という検査の存在を知れたことも大きな収穫だったと感じています。

私が勤務している北杜市役所においては、昨年度、公用車による接触事故(壁等の工作物に接触する事案)が発生した上、複数回同様の事案を起こした職員もおりました。私は車両管理する立場から再三にわたり注意喚起等を促しましたが、公用車事故が中々減少しない状況でした。

今回の研修で学んだ「正しい運転姿勢」は相手へも伝えやすく効果も実感しやすいものだと思います。適性検査についても、自分自身の結果を客観的に確認することできるため、職場内の安全運転の研修等にも取り込める内容だと感じました。私は今回の研修を通して、今後は職場内における注意喚起にとどまらず、より踏み込んだ安全確保のための支援や研修等を実施していこうと考えるきっかけを得ることができました。

最後に、充実した研修内容は勿論のこと、担当していただいた教官の方々は、私たち参加者が飽き足り、脱落することがないよう、私たちに寄り添った研修を行ってくださいました。4日間楽しく参加することができましたことに、改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。

笛吹安全運転管理者協議会
笛吹市役所
堀内 篤
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この度は、安全運転管理課程を受講する機会をいただき、心より感謝申し上げます。

会場である茨城県ひたちなか市の「安全運転中央研修所」は、東京ドーム20個分にあたる広大な敷地の中、多種多様な設備が整備され、全国から受講者が集まる施設です。この中で通常では体験できない貴重な経験を積むことができました。

研修は大きく分けると実技と講習で構成されていました。実技では実際に車を運転し、自動車の性能についての限界、人間の認知や操作といった能力の限界について身をもって体験することができました。講習においては、道路交通法がこれらの限界を踏まえた上でどのように運転すれば交通安全を守ることができるのか、研究を重ねて制定されていることが詳細に分かり驚くばかりでした。

4日間があっという間の充実した内容でしたが、振り返ってみると、日を追うごとに受講者の理解を深めていくよう練り上げられたプログラム進行だったと感じています。研修の随所に驚きと気づきを与えてくれる仕掛けがあり、それは時にはコミカルであったり、時には痛感させられたり、緻密に工夫が凝らされていました。
講師が人に伝えるためにいかに苦心しているのか、そういった裏話をしてくれたことも印象的でした。安全運転管理は運転者の意識と行動を変えなければならない行為であり、簡単ではありません。そのためには日頃から能動的に実践を重ねていく必要があることを強く思い知らされました。

ここ山梨では、自動車は日常の生活をする上でも仕事をする上でも切り離すことができない重要な道具です。しかし、その扱いを誤ると自分自身や周囲の人々を殺傷しかねない危険性を持っています。また、自動車を運転する人間自体も多くの不確実性を持っています。そのことを十分に認識し、予測につなげ安全な運転を実現していく教育は不可欠であると感じられる研修でした。
また、物事を正しく見ることに努め、正しい認識をして幅広い予測から危険を未然に防いでいくことは自動車の運転だけでなく仕事や日常生活においても重要な取組です。この研修で学んだことを広範に発揮して今後の業務に生かして行きたいと考えています。

日下部安全運転管理者協議会
東山梨行政事務組合東山梨消防本部
守屋 光啓
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この度、日下部地区安全運転管理者協議会から推薦をいただき、茨城県ひたちなか市の安全運転中央研修所で実施された「第9期安全運転管理課程(4日間)」を受講させていただきましたことに大変感謝申し上げます。

今回の課程は理論と実技による内容で、理論では「安全運転管理者に関する法令」、「車両の特性」、「交通危険学」などを学び、実技では「ブレーキング」、「スキッド走行」、「車両の限界」など運転技術に関する様々な体験をさせていただきました。その中で改めて感じたことは、「日常点検」の必要性と「運転姿勢」の重要性です。

講習初日に行われた「日常点検」の実技において、実習車の点検を実施した結果、私はフロントワイパーにビニールテープが貼り付いていることは確認しましたが、タイヤに画鋲が刺さっていることに全く気付かず点検を終えてしまい、教官からの指摘で発見することが出来ました。「車の性能=タイヤ」であり、安全なタイヤがあるからこそ、車は「走らせる」、「曲がる」、「止まる」ことができます。改めて私は、タイヤの点検を疎かにしてはいけないということを再認識することができました。

次に「運転姿勢」についてです。「正しい運転姿勢」とは、と問われても正直何が正しいのか曖昧な答えしか頭に浮かびませんでした。しかし、正しい運転姿勢により運転してみると、ハンドリング、ブレーキングなどスムーズな運転操作により視界が広がり、危険も早期に察知することができ、これらにより交通事故防止が図られるとともに、運転者の持てる能力を十分に発揮できるため、私は車両の性能を十分に引き出すためには「正しい運転姿勢」が大切だということを身をもって感じました。更に安全の限界を体験することにより、「危険に近づかない・限界を超えない」ための運転技術を習得することができたのではないかと思います。

今後は、職場において万が一の危険を最小限に留め、できる限りの安全を確保できるようリスク管理の徹底や危機管理対策を推進し、安全運転を心がけるよう指導していきたいと思います。

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